生命保険に加入する時、保険料の払込期間はいつまでに設定すれば良いのでしょうか?損する払込期間を避けるためには、何歳までに保険料を払いきるのがお得なのか、今回は詳しく解説していきます。
目次
1.生命保険の保険料のカラクリ
生命保険の保障期間や内容が加入する保険によってまちまちなように、保険料の払込期間もまちまちです。
3年・5年・10年・15年・20年・25年・30年といったような年単位で払込が終わるもの、50歳・55歳・60歳・65歳・70歳・75歳・80歳といったように歳単位で払込が終わるもの、この2つが主な払込期間となっています。
他には、1年ごとに更新する定期保険や、一生涯保険料を払い続ける終身払込のものなんかがありますね。
そうですね。 貯蓄性のある保険(終身保険や養老保険など)は、保険料払込期間が長ければ長いほど、期間の短いものより1回ごとの保険料は少なくなります。
一方で、貯蓄性のない保険(定期保険のような掛け捨て型の保険)では、払込期間が長ければ長いほど、1回ごとの保険料は高くなります。 このように、保険料払込期間によって月々の保険料が異なるため、どの期間にすれば良いのか、悩む人は多いようですね。
2.生命保険の保険料は、働いているうちに払い終わるのが良い
結果的に見て、どの保険料払込期間を選択すれば一番損をしないのか、気になりますよね。結論からいいますと、働いているうちに払い終わる期間が損をしないとされています。
働いているうちにといっても、働いていれば何歳でも良いというわけではありませんよ?定年に合わせて65歳で払い終わり、その後も一生涯の保障が続くこと、これが理想的です。 言い換えれば、遅くとも定年(65歳)までに払い終わるのが良い、ということですね。
理由は2つあります。
1つ目は、65歳までは賃金を得ることができるからです。現在、高齢者雇用促進法という法律が施行されているため、定年が何歳であっても、65歳までは何らかの形で働くことができます。働けるうちに保険料を払い込むことができれば、個人年金や貯蓄を崩すことがなくなりますよね?年金生活に入ってまで保険料を延々と支払うのは、老後の生活を脅かす危険性が有りますからね。
2つ目は、支払う保険料の合計金額が他のものより安く済むからです。65歳までに払い終わる場合だと、月々の保険料は高くなりますが、合計して支払う保険料自体は安く済むんですよ。 掛け捨て型で保険料が安いものでも、保障期間が終わる度に更新していけば、月々の保険料が高くなっていき、結果的により多くの金額を支払うことになります。保険料は、より早く払い終わる方がトータルとして支払う料金が安くなる仕組みになっていますからね。 こ2つの理由から、保険料の払込期間は定年(65歳)までにすると損をせずに済むとされているんです。
3.生命保険で避けたほうが良い保険料の払込期間とは?
損をしてしまうため、出来る限り避けた方が良い払込期間は、10年の保険料払込期間と終身の保険料払込期間ですね。それぞれ説明いたします。
3-1.10年の保険料払込期間
10年の保険料払込期間は、あらゆる支払い方の中で、一番不経済だとされています。 10年ごとに保険を更新することになり、高齢になる時には保険料が払いきれなくなることがしばしば。
日本人の平均寿命は、2014年の段階で男性が80.50歳、女性が86.83歳となっています。仮にこの平均寿命まで生きたとすると、支払う保険料の合計が保険金額を超えてしまう可能性が非常に高くなります。
自分が支払った保険料よりも、支払われる保険金額が少なくなるのは、お得とはいえません。 また、この払い方の場合はほとんどが掛け捨ての保険になっています。保険料を2か月滞納すると、保障が失効してしまいますし、満期保険金も解約返戻金もありません。 文字通り、高い保険料を支払うのに、割に合わない保険になってしまうんですよ。
3-2.終身の保険料払込期間
終身の保険料払込期間も、避けたほうが良い支払い方法ですね。 月々の保険料が他のものよりも一番安いので、お得に感じますが、終身払込は「死ぬまで保険料を支払わなければいけない」ものです。日本人の平均寿命から計算すれば、60歳や65歳で払い終わる保険よりもはるかに多い保険料を支払うことになりますね。 定年後で収入がなくなっても、年金生活に入っても、死亡するまで払い続ける終身払込は、長期的な目で見て損する支払い方法なんです。
4.まとめ
- 生命保険の保険料は、遅くとも定年(65歳)までの払込期間にするのが良い
- 65歳までに支払いが終わる方法だと、月々の保険料が高くても、保険料の合計金額は安くなる
- 生命保険で避けたほうが良い保険料の払込期間は、10年の払込期間と終身の払込期間