結局、タンス預金ってお得?それとも損?メリット・デメリットから考えてみた!

タンス預金

マイナンバーが適用されるようになり、タンス預金を考える人が増えているみたいですね。でも、タンス預金って本当にお得な預金方法なのでしょうか?メリットとデメリットを見ながら考えてみましょう。

つか夫

……これで良しっと。ふふふ、今月も結構貯めたし、だいぶ増えてきたんじゃないかな?

節子

へそくりですか?

つか夫

ふぁっ!?節子!?
いつからそこに!?!?

節子

つい先ほどから。
つか夫さんのひとり言が聞こえてきたので。
別にへそくりを貯めるくらい構わないですけど、タンスに隠すって……。
つか夫さんは主婦ですか……。

つか夫

タンス預金っていうくらいだからね、タンスに隠さなきゃって思ったんだ。

節子

変なところで律儀ですね……。。
でも、タンス預金かぁ……。

つか夫

!?
まさか、と、取り上げる気……?
これは僕のお小遣いで貯めたものだから、簡単には渡さないぞ……!

節子

別に怒ってるわけでも取り上げるわけでもありませんよ。むしろ浪費癖のあるつか夫さんが貯金をしていることに、嬉しさすら感じています。
ただ、タンス預金以外の預金方法を取った方が良いかなと。

つか夫

え、なんで?

節子

タンス預金が一概にダメというわけではないのですが、デメリットが大きいんですよ。
そうですね、ちょっとタンス預金のメリットとデメリットを教えます。
メリットとデメリットを聞いた上で、このままタンス預金を続けるか、他の預金方法にするか判断してくださいな。
つか夫さんのへそくりですので、あまり小うるさく言うのもあれですしね。

つか夫

ほっ……。
へそくり取られないで済んだ。

節子

だから、取りませんって。

つか夫

心の声を読むのはやめてください……。

1.そもそもタンス預金とは?

タンス預金のメリット・デメリットを説明する前に確認しておきたいんですけど、つか夫さんはタンス預金ってなんだかちゃんと理解していますか?

つか夫

タンスに隠すへそくりのことでしょ?
主婦の中で大流行のタンス預金!

全然理解していないってことが良くわかりました……。タンス預金とは、金融機関に預けず自宅で保管している現金のことです。別にタンスに隠していないといけないとか、へそくりじゃなきゃいけないとか、そういったものじゃないですからね。律儀にタンスに隠す必要はないんですよ?

つか夫

し、知ってたし!タンスの方が見つかりにくいと思ったから、そこに隠してただけだし!

ちなみに、日本では多くの人がタンス預金をしているといわれ、全国のタンス預金を合わせると数十兆円くらいあるらしいですよ。

 

 

2.タンス預金4つのメリット!

タンス預金 メリット

では、まずはタンス預金のメリットから見ていきましょうか。

2-1.いつでも利用できる

金融機関に預けているわけではないので、タンス預金はいつでも使うことができます。

金融機関にお金を預けていると、銀行やATMの利用時間外で引き出せないなんてことがありえますが、タンス預金ではそういったことがないですね。

2-2.手数料がかからない

手数料が一切かからない点もタンス預金のメリットです。

ATMでお金を引き出そうとすると、無料じゃないことがしばしば。手数料って一回にかかる金額は少なくても、何回も繰り返せば大きな出費になりますからね。まぁ、手数料がかからない時間帯に引き出せば良いだけの話ですが。

2-3.銀行が倒産しても被害を受けない

万が一銀行が倒産しても、タンス預金は被害を全く受けません

ただ、預金保険制度があるので、銀行が倒産しても預金者1人につき1,000万円までは保証されますけどね。

2-4.資産を把握させにくく、うまくいけば節税できる

タンス預金は自宅でお金を保管するわけですから、政府にいくら預金しているのかを把握させにくくすることができます。

マイナンバーの適用でますます国民の資産が政府に把握されていきますが、さすがにタンス預金までも把握することは難しい話でしょう。

口座に記録を残さないタンス預金だと、贈与や相続の際に誤魔化すことができるので、支払う税金額を減らせます。例えば、贈与税の場合。タンス預金を手渡しで誰かに渡せば、贈与したという証拠が残りにくいので、贈与税がそもそも発生しなくなりますね。

ただ、一定金額以上を贈与した場合や相続する資産を計算する際には、タンス預金であっても申告しなくてはならないので、もしも申告していないことがバレれば本来より多くの贈与税や相続税を支払うことになります。

3.タンス預金3つデメリット!

タンス預金 デメリット

次はタンス預金のデメリットについて見ていきましょう。

3-1.全額失うリスクがある

タンス預金は金融機関を使った預金に比べて、安全面が弱いというデメリットがあります。

地震・津波・豪雨などの自然災害や空き巣の被害すべてを失う可能性があるんですよ。どんなに気を付けていても、100%防ぐことは難しいでしょう。金額が大きくなればなるほど、全額失った時の被害は大きいですね。

3-2.金利が全くつかない

タンス預金には金利が全くつかないというデメリットもあります。

どんなに大きな金額を長い期間預金していたとしても、利息による恩恵を受けることができないんです。

金融機関によっては、0.3%の年利の定期預金を持つところがあります。
もしもこの定期預金で1年間100万円を預けていたら、

1,000,000円×0.3%=3,000円

となり、3,000円もお得になります。

3-3.節税がバレた時に罰則の税金が発生

タンス預金で、贈与税や相続税を誤魔化しているのがバレた場合。罰則として、本来支払う税金額よりも多くの金額を支払うことになります。

納税額が大きい人は、税務調査が入る確率が高くなるので、タンス預金の申告をせずに節税していたことがバレる可能性も高く、バレた時に痛い思いをしてしまいます。

 

 

4.正直なところ、タンス預金はお得とは言い難い

お得ではない タンス預金

タンス預金のメリット・デメリットを理解した上で考えてみると、正直なところタンス預金はあまりお得とはいえないと思います。リスクが大きい割に、得られるメリットが少ないからです。

つか夫

メリットって少ないかな?

はい、そう思います。
ある程度現金を手元に置いておき、手数料がかかる時間帯にATMを使わないようにすれば、タンス預金でなくてもお金をいつでも使えて手数料もかかりません。1,000万円を超える金額を口座に預金する場合は、違う金融機関に分割して預ければ、倒産によるリスクを回避できます。

また、節税に関しましては、年間の合計が110万円未満の贈与なら税金はかからないので、それを上手く使うことで節税はできます。教育資金の一括贈与や結婚・子育ての一括贈与の制度といったものもあるので、1,000万円以上の金額を贈与税をかけることなく贈与することだってできます。

相続税は、タンス預金の申告をしていないことがバレなければ、税金が減ってお得ですが、預金額が大きいとその分税務調査で調べられる可能性が高いので、かえって税金を多く払うことになりかねません。

つか夫

うーん、そう聞くと、確かにメリットに魅力を感じにくいなぁ。

ですよね。メリットがあまりないのに、空き巣や自然災害でお金を失うリスクを抱える必要はないと思います。一円も金利がつかないですしね。

預金の種類!普通・定期・タンスの預金で一番良いのはどれ?

5.まとめ

  • タンス預金とは、金融機関に預けず自宅で保管している現金のこと
  • タンス預金のメリットは以下の4つ
    • いつでも利用できる
    • 手数料がかからない
    • 銀行が倒産しても被害を受けない
    • 資産を把握させにくく、うまくいけば節税できる
  • タンス預金のデメリットは以下の3つ
    • 全額失うリスクがある
    • 利息が全くつかない
    • 節税がバレた時に罰則の税金が発生
  • タンス預金は、デメリットを上回るほどのメリットがないのでお得とは言い難い
節子

こんな感じでちょっとデメリットが大きいので、私はタンス預金以外の方法をおすすめしますよ。
まぁ、つか夫さんのプライベートなへそくりですし、別にタンス預金でも構いませんけどね。

つか夫

うーん。
正直、節子にバレないようにすること以外何も考えていなかったよ。

節子

バレちゃいましたけどね。

つか夫

他の場所に移しても、節子にバレそうだし、へそくり用の定期預金口座でも作るかな……。

節子

あぁ、それは良いですね。
しっかりと貯金してくださいね。ふぁいと☆

つか夫

うん、いっぱい貯まったらなんか美味しいものでも食べに行こうか!
っていうか心の声読まないでよ。