圧力鍋は、高圧下では沸点が上がる性質を利用して、鍋の内部に圧力をかけ、高温で煮込むことができる調理器具です。
圧力鍋は、使い方さえ覚えれば柔らかくて味のしみ込んだ煮込み料理も簡単ですし、調理(煮込み)時間も劇的に圧縮できます。
料理はとにかく時間のかかるもの、と敬遠しがちな初心者にもおすすめできるわけですね。
そんな便利な圧力鍋を、ブランドや特徴などポイントを抑えつつ比較し、おすすめの機種をご紹介します!
圧力鍋のおすすめな選び方
圧力鍋は、普通の鍋と違って「実家になかった」という方も多いのではないでしょうか。
筆者も実家になかったクチなので、一度目の一人暮らしでは思い付きもしませんでした。
なので使い勝手もよくわからず、値段は意外に高かったりして、結局どれを選んでいいかわからなかったりしました。
そこで圧力鍋のおすすめな選び方3つのポイントをご説明します。
1.加熱方式はガス? 電気?
ガス、IHを含むコンロで使う圧力鍋。一般的な圧力鍋のイメージはこちらですね。IHで使えるかどうかはどこかに「IH対応」と書かれているかどうかで確認しましょう。今はガスを使ってるから、という方も、将来電化するかもしれません。その時使い慣れた圧力鍋を買い替えるのはちょっと億劫になりますよ。
電気式は、炊飯器のようにコンセントにつないで使います。ガス式よりも火加減および圧力の管理が簡単なのがメリットです。デメリットとしては、容量が少ないものが多いこと、電化製品なので故障する可能性があることが挙げられます。
2.容量
ガス式なら大きいものなら6リットルくらい、電気式の小さいものなら1.2リットルくらいと結構幅があります。
目安として、2人暮らしなら3リットル、といった具合に、一般的に「人数+1リットル」ぐらいがちょうどいいと言われます。
作るものから考えるなら、1.2リットルあれば豚の角煮が500グラムくらいは作れますし、4.5リットルあればカレールウひと箱(12人前)くらいが作れる(半分ずつ使うなら2.5リットルくらいがおすすめ)と考えると目安となるでしょう。
3.圧力
「圧力」鍋というくらいですから、どのくらいの圧力が扱えるのかをチェックするのは当然ですね。
ですが、より高い方がいいか、というとそこまで単純な話ではなく、あまり高いと温度が高くなりすぎてビタミンが壊れるなど、逆にレシピが制限されてしまいます。
複数の圧力を使い分けられるものを選ぶと良いでしょう。
ガスvs.電気!おすすめの圧力鍋人気ランキングTOP5
いよいよ具体的におすすめ圧力鍋をランキング形式でご紹介します!
ネット上ではファミリー向けのランキングが多い圧力鍋ですので、あえて「一人暮らしの男性」向けに使い勝手重視で選んでみました。
1位 WMF(ヴェーエムエフ) パーフェクト プラス 圧力鍋3.0L
評価:★★★★★
通常価格:28,800円
ドイツのメーカーWMFのロングセラーです。
プロ仕様のハイグレードな圧力鍋でありながら、比較的お手ごろな価格帯、おしゃれなデザイン、扱いやすい上に部品が少なく手入れの簡単と、行き届いた性能で堂々の1位!
この3リットルタイプは浅型なのでさらに扱いやすくなっています。
ガス、IH、エンクロヒーターおよびラジエントヒーターのコンロに対応しています。
口コミ:
圧力鍋で炊いたご飯は美味しいと聞き、
もう3代目です。
ピストンが上がって弱火で4分で加熱は終わりです。
冬は寒いのであっと言う間にピストンが下がり、直ぐに食べる事ができます。
夏場は少々、時間はかかります。
ドイツ製なので修理したらいいのだけど、
時間かかかるので買ってます。
10万前後の炊飯器のご飯は食べた事がないので、比較はわかりませんが、時間が短いので当方は気に入ってます。
wmfの圧力鍋はこれと3と4,5の3つもっていますが、夫婦二人になって専らこればかりつかっています。もう一個欲しくなってデパートで確認したところ、別に欲しかった行平鍋2つとそんなに変わらない料金なのでそれでは・・・と思い切ってもう一個取り寄せました。もうこれは、手放せませんね。
23年使ったWMFの圧力鍋2.5Lのプラスチック部分が壊れたので、買い替えです。クロマーガンの素材はお手入れしやすく長く使えるので、他のブランドに変える気がしません。パーフェクトプラスになって、持ち手の形が手に馴染み、とても扱いやすくなりました。2.5Lでも量としては十分ですが、ガスで使うなら底面が広い3Lのほうが、取っ手に火がかからないので安心です。
2位 コイズミ マイコン電気圧力鍋 KSC-3501
評価:★★★★☆
通常価格:13,000円
電気式の圧力鍋は便利なのですが、最大圧力か容量、あるいはその両方がガス式に劣るものが多い傾向があります。
こちらの電気圧力鍋は最大圧力70kpaと高く、本格的な圧力鍋として時短料理に使えます。圧力は5段階に調整でき、常圧(1気圧)での温度設定も3段階と、様々な料理が作れます。
しかも電気式のいいところとして、それらはすべて、基本的にはボタンひとつで制御できます。指定の温度、圧力に達したら自動でそれを維持して調理してくれる……圧力鍋ビギナーに最もおすすめできるものといえます。
それだけできて価格が13,000円なのもポイントですね。
強いて難を挙げるなら、ガス式のものに比べて減圧に少し時間がかかることくらいでしょうか。トータルでは普通の鍋で作るよりはるかに時短になるので、同時に使うようなことでもしない限り、気になることはないでしょう。
口コミ:
某テレビで紹介されてた商品で気になったのでAmazonで商品調査→機能的にも十分な上想像してたより安価→即購入。
衝動買いに近い購入でしたが、実際使ってみると「便利」「時短」「美味しい」の三拍子で今まで使ってこなかったのが悔やまれる程の便利家電でした。
よくテレビのグルメ番組で「6時間煮込んでトロトロの豚の角煮・叉焼」とかのフレーズを聞きますが、この電気圧力鍋を使うと「6時間も煮込んでバカじゃぁねーの」と鼻で笑うような感じになりますよw
角煮や筑前煮のような根菜煮込み料理も圧力変えると15分程度で6時間以上煮込んだような仕上がりになります。
また、調理に掛かる時間が短いので電気代も掛からず、ガスじゃないので換気扇を回す必要も無く目を離しても安全で、湯気も殆ど出ないのでキッチンに匂いが充満することも無い。
まさに良い事尽くめの調理家電で生活サイクル自体が変わりますよ~
母に頼まれて注文しました。高齢になると長時間の煮炊きものは火の心配があるとの事でした。一品作るのに時間はかかるそうですが、放置しておけて料理が出来あがれば保温機能もあるそうです。なにやら厚めのレシピ本も付いてたみたいで、チャレンジしたい料理も沢山あって喜んでいました。
色々と重宝しています。祖母が介護を必要としているので色々と助かっています。調理の時短、柔らかく仕上がるので噛む力が弱い祖母も噛めるお肉を食べれることを喜んでいます。
3位 ティファール クリプソ ミニット パーフェクト
評価:★★★★☆
通常価格:17,280円
電気ケトルでおなじみのティファールの圧力鍋です。ガス式でIHにももちろん対応。
ポイントは徹底した「利便性」と「安全性」へのこだわりです。
利便性の面では、蓋のアーチ状の取っ手を起こすだけで圧を開放して片手で開けられる点が挙げられます。取っ手が倒れた状態なら気密が保たれているとわかるので、状態が見てわかるのも安心ですね。
また、「加圧タイマー」が鍋本体についていて、火加減を調整するタイミングを液晶と音で教えてくれるので、圧力鍋初心者も安心です。
安全性では独自の安全設計を5つも備えているため、よっぽどのことがない限り「蓋を開けた瞬間爆発した」のような事故が起こりません。
圧があまり高くない(65kpa)ので劇的な時短は期待できませんが、ティファール公式サイトに300種類を超える専用レシピページがあるので、圧力鍋を満喫するにはぴったりです。
容量が4.5リットルとかなり大きいので、おでんやカレーなどの作り置きもばっちりです。
口コミ:
2人家族なので、4.5リットルを購入しました。今まで、フィスラーの2.5リットルを使っていましたが、それより軽いみたいです。鍋が大きくなったせいか、圧力が弱い?せいなのか、フィスラーよりも加圧するまで時間がかかるようです。蓋のロックは、フィスラーより簡単でした。
今まで使っていた他社の圧力鍋より大きいサイズを選んだにもかかわらず、軽くてびっくりしました。
タイマー付きなのでお鍋に食材を入れるタイミングがわかりやすいところがいいです。
ただ、中のかごが思ったより小さくて、うちの茶わん蒸しの器は2個しか入りませんでした。
ガラスの蓋もついているので、圧力調理以外に使えるところもいいと思います。
安全面や使い勝手に不安があったが、すごく簡単に使える。
本体も普通の鍋とほとんど変わらないくらい軽くて洗いやすいです。
4位 siroca 電気圧力鍋 SP-D131
評価:★★★★☆
通常価格:17,064円
電気式からもうひとつ。
こちらも容量こそ1.3リットルと少なめですが、圧力は70kpaと高めなので、圧力鍋として充分な性能といえるでしょう。
付属のレシピも充実しています。
全体のサイズも小さく、デザインもすっきりとしているので、一人暮らしのキッチンに映えるのではないでしょうか。
口コミ:
70歳台男性
購入から一カ月、魚、野菜、肉など10種類余りの「圧力」レシピを作って見ました。
結論的言うと付属のレシピ本の分量どおりで調理すると水分が多くて薄味になるようです。
水分半量ほど、かつ醤油など塩分多めにされるように進言します。
勿論、調理時間短縮ができ途中で何もせずに料理が完成する点はお勧めです。
掃除も鍋と3種類の部品を洗うだけなので簡単です。
耐久性についてはシリコンゴムのパッキンが気にはなりますが予備部品もあり今のところ心配していません。
そもそも、中華粥を時短で手軽に作りたくて購入。それが付属のレシピ本のメニューのほとんどを作ってみるほどお気に入りに。
大きさは手持ちの3合炊き炊飯器とほぼ同じ直径、高さはマイコン電気ケトルとほぼ同じですね。収納できてよかったです。
当初は「切」ボタンを押しても「0000」表示が消えない!と焦ったり、内蓋をセットし忘れ+水分多め過ぎて蓋の圧力切替弁から煮汁が噴き出す、加圧が済んで圧力表示ピンはまだ落ちてないけど保温モードになったので慌てて蓋を開けようとして圧力切替弁からプシュー!と蒸気が出て危うくヤケドしそうになった、圧力表示ピンがなかなか落ちずに仕方なく他の惣菜を食べてしまって、主菜だけほぼ食後に仕上がるなどの失敗もしましたが、だんだんコツが解って来ると、調理が楽しくなってきました。取説と、レシピ本の3、4頁はよ~~く読みましょう。
内蓋の金属部分は食洗機で洗いますが、変形が怖いパッキンと傷を付けたくない内なべは、食器用洗剤とスポンジで軽く洗うだけにしています。でもパッキンがすぐに黄ばんできますね…替えのパッキンが最初から1つ付いて来る理由が解りました。
炊飯器無しで、アレもコレもこの電気圧力鍋1個で作って済ませたい人には、内なべとパッキンを別売りで購入し、カレーや手羽先+ゆで卵の煮込み料理専用と、ご飯系や臭いの残らないもの系専用に分けると長く使えそうですよ。
蓋から内蓋を外す時、どうしてもパッキンが先に取れてしまい、内蓋本体を外しにくいので、☆を1つ減らしました。でも本当に便利ですよ。
気に入った所]
放置料理が出来る。蓋が外れるのでお手入れ楽々。通常(コンロ調理、炊飯器での飯炊き)に比べ節電。ゆで卵が、30秒は凄いと思う。
不便な所]
ご飯炊き以外に保温が聞かない。ブロッコリーだけ、などの野菜の蒸し料理には、不向き。加圧がかかる迄、圧力ピンが下がるまでの時間も入れるとかなり調理時間は、かかる(それでも速い)。天ぷら、焼き料理は不可能(危ないのでかえって安心)。蓋の置き場などは、それほど苦にならない。
siroca シロカ 電気圧力鍋 SP-D131 スロー調理機能付き タイマー付き 保温機能 レシピ付き 調理 料理 時短 無水 圧力鍋 プロ 圧力鍋 スチームクッカー【ポイント10倍】【送料無料】
5位 パール金属 クイックエコ H-5039(2.5リットル)
評価:★★★★☆
通常価格:3,306円
日本メーカーでありながら圧倒的低価格の圧力鍋です。
サイズ展開も幅広いため、買い足し、買い替えのときに便利ですね。
低価格なのに圧力を60kpaと100kpaで切り替えられるのもポイント。特に100kpaはかなり高圧な部類に入るので、時短効果も高く、幅広い料理が楽しめます……が、付属のレシピが14種と少なく、後述の安全対策の少なさも相まって、やや圧力鍋の扱いに慣れた人向け、かもしれません。
安全面においては、ロックがかかったかどうかが見た目でわかる機構がないため、少し不安かもしれません。爆発防止の機構も特別なものはないため、慣れるまでは手順をしっかり確認しましょう。
ただ、その分造りがシンプルで、お手入れは簡単です。
口コミ:
以前は家族も多く圧力鍋も大きくて価格も高いものを使っていました。
現在は子供も巣立ち一人暮らし、小さいこの圧力鍋を買ってみました。
使い方も単純 料理が終わったら まずパッキンを外して洗うだけ、面倒な錘やくぼみなどもなくとても楽です。
収納スペースも小さくて済みとても気に入っています。
日々ごはんを炊くのに使用しています。
手頃な大きさで取り扱いも面倒ではありません。
圧力鍋は初めてだったので、最初はこわごわ使っていたけれど慣れました。
弱火にするタイミングはタイマーを使ってるのですが、時々タイマーを入れ忘れてしまい適当な感じの火加減をしてしまうことがあるんですが、それでもきちんと炊飯出来ています。
失敗も少なく便利です
母へのプレゼントなので使用感はわかりません。でもガラス蓋が付いていて、レビューも良かったのでこの商品を選びました。実は私自身圧力鍋を持っているのですが、料理した後(家族の食事時間がバラバラで)何度も圧力鍋用の蓋を開けるのが面倒でした。かといって他の鍋の蓋は形状が合わずうまく乗せられませんでした。
そう言うわけで、新たに圧力鍋の購入を考えている方には、ガラス蓋も付いている物の購入をお勧めします。
この鍋は私の持っているものより、物がいいように思います。私のは粗品でもらったものなので…。でもその分、鍋が厚手のためだと思いますが重い気がします。仕方ないのかな。
ステンレス製 3層底圧力鍋2.5L(4合炊) ダブル圧力・高圧・低圧切り替え式 IH対応時短 スピーディ 調理 料理 鍋 家庭 パール金属 【RCP】【H-5039】
比較表
製品名 | 価格(円) | 加熱方式 | 容量(リットル) | 圧力(温度) |
パーフェクトプラス 圧力鍋3.0L | 28,800 | ガス(IH可) | 3.0 | 119℃/110℃ |
マイコン電気圧力鍋 KSC-3501 | 13,000 | 電気 | 2.5 | 上限70hpa(5段階) |
クリプソ ミニット パーフェクト | 17,280 | ガス(IH可) | 4.5 | 65kpa |
電気圧力鍋 SP-D131 | 17,064 | 電気 | 1.3 | 70kpa |
パール金属 クイックエコ H-5039 | 3,306 | ガス(IH可) | 2.5 | 60kpa/100kpa |
Q&A
Q.圧力鍋って爆発するって聞いたことがあるんだけど…。
A.蒸気孔が目詰まりしていたり、減圧が終わっていないうちに慌ててふたを開けるなどすると、爆発する可能性があります。
安全措置に力を入れたタイプのものを使うか、電気式のものを使うと安心でしょう。
いずれにせよ、取扱説明書はきちんと熟読し、お手入れにも気を付けましょう。
Q.圧力鍋について他に注意することってある?
A.部品に消耗品がある、という点くらいでしょうか。
鍋の内部を高圧にするために、ゴムパッキンがついています。これはどうしても熱と経年によって徐々に劣化してしまいます。
説明書に目安が書かれているものもありますが、いつもは抜けないところから蒸気が抜けるようになったらゴムパッキンを取り寄せて交換しましょう。
パッキンの劣化を抑えるためにも、使うたびにきちんと分解清掃を!
Q.(電気式の)圧力鍋とマルチクッカー(スロークッカー)って何が違うの?
A.「煮込み」や「蒸し」を高圧(高温)で効率よく調理するためにあるのが圧力鍋で、マルチクッカーは「揚げ」「炒め」「焼き」など他の調理法もできるものになります。
一見マルチクッカーのほうが便利そうですが、マルチクッカーは「半自動で調理できる」ことを目的とした調理器具なので、時短にはつながらないものも多いです(圧力鍋に匹敵する高圧調理ができるものもあります)。
Q.圧力鍋で作るおすすめのレシピは?
A.カレーやシチューといった煮込み料理全般です。豚の角煮や煮卵など、しっかり味をしみこませたいものを短時間で作れるのが圧力鍋の醍醐味です。例えばカレーなら、ものによっては5分くらいでできたりします。光熱費の節約にもつながりますね。
蒸し物も得意なのでテリーヌやプリンなども手軽に作れます。
ご飯を炊くと、もちっとして食べ応えのある美味しい炊き上がりになります。しかも5分程度(圧力により多少前後します)で炊けて便利です。
コツをつかむまでは各メーカーの出しているレシピ集(メーカーサイトにある場合も)を使うことをおすすめします。
まとめ
圧力鍋。存在は知っていてもあまり身近でない不思議な調理器具です。
最初にも少し書きましたが、圧力鍋は料理大好きな中級者以上限定の調理器具ではありません。
むしろ一人暮らしの男性のような、料理に時間をあまりかけられない人の強い味方となってくれるでしょう。
是非、あなたにピッタリの圧力鍋を見つけて、食生活をより豊かにしてくださいね!