生命保険の種類は主に3つ!それぞれのメリットとデメリットとは?

生命保険 種類

生命保険は、さまざまな種類があり、内容が複雑だと思われがちです。しかし、生命保険は基本的に3つの種類しかなく、実際はそこまで複雑ではありません。今回は、それぞれの種類の特徴について解説します。

つか夫

20代の時はあんまり気にしてなかったけど、そろそろしっかり生命保険について考えるべきだよなぁ。僕ももう30代だし、何よりも独り身じゃなくなったわけだし。

つか夫

といっても、生命保険って内容が複雑で良くわかんないんだよなぁ。パンフレット読んでも全く頭に入らん。

節子

あら、生命保険のパンフレットなんか広げて、保険のお勉強ですか?

つか夫

んー、そのつもりだったんだけど、さっぱり理解できなくて。生命保険っていっても種類もてんこ盛りだし、特約とかオプションとかややこしすぎでしょ……。

節子

そうですか?生命保険なんて基本的に3つの種類しかないですし、案外単純な保険だと思いますけど。

つか夫

ふぁ?嘘でしょ?

節子

いや、本当に。3分くらいあれば説明できる程度の内容ですって。

つか夫

まじか。じゃあサクッと説明頼むよ。
サクサクッとね。

節子

はいはい。

1.生命保険の種類は3つだけ

生命保険 種類 3つ

生命保険は、保険に加入している人が亡くなった時に、あらかじめ決められた人に保険金が支払われるというものです。あらかじめ決められた人というのは主に家族のことですね。

つか夫

一家の大黒柱が亡くなったら、収入がなくなってその家族は生活ができなくなっちゃうもんね。それを防ぐのが生命保険ってことでしょ?

その通りです。そして、生命保険は基本的に3種類しかありません。

つか夫

といってもさ、実際はいろんな生命保険があるじゃないか。
死亡保険に学資保険、個人年金保険や介護保障保険。それに、医療保険だって生命保険として販売されてるって聞いたことあるし。

確かに生命保険の「保険商品」自体は数が多いですね。ですが、それらの保険は生命保険の3つの種類に、「子どもの教育費を貯蓄できる」「年金として支払った保険料がもらえる」「入院したら医療費が出る」といった特約やオプションが付いているだけなんです。

つか夫

それは知らなかった……。

生命保険自体の種類は、「定期保険」「終身保険」「養老保険」の3つしかありません。それぞれについて説明しますね。

1-1.定期保険

定期保険は、保障期間が決まっている生命保険です。

つか夫

保障期間が決まっている?

はい。
例えば、60歳までという保障期間だったら、定期保険に加入している人が60歳になるまでの間しか保険金が出ません。61歳で亡くなっても、遺族には保険金が渡らないんですよ。

なので、定期保険はいわゆる掛け捨て型の保険ってことですね。決められた期間で亡くならなければ、それまでに支払っていた保険料はそのまま保険会社の懐に入る保険というわけです。決められた期間を過ぎると保険金を受け取れませんが、その分月々に支払う保険料は安く設定されていますよ。

つか夫

なるほど。保障期間が決まっているっていうのはそういう意味なんだね。

 

1-2.終身保険

終身保険は、保障が一生涯続く生命保険です。

つか夫

定期保険と違って、何歳で亡くなっても保障を受けられるってこと?

その通り。保険料の支払いが終わっても、保障期間はずっと続きます。遺族が必ず保険金を受け取れるわけですね。掛け捨て型の保険にならず、支払った保険料がムダにならない保険となっていますよ。

1-3.養老保険

養老保険は、死亡保障と貯蓄機能を併せ持った生命保険です。養老保険に加入した人には、死亡保障が一定の期間だけ付き、その期間が終わると支払った保険料が満期保険金として戻ってくるというものです。

つか夫

うーん……ちょっとわかりづらいな……。

例えば、35歳の人が65歳になるまでの30年間、養老保険に加入したとします。その人は、65歳になるまでは死亡保障が付くので、万が一亡くなったとしても遺族に死亡保険金が支払われますよね?ですが、65歳を過ぎると死亡保障が無くなるので、66歳で亡くなってしまったとしたら死亡保険金は1円も支払われません。

ただ、養老保険では、保険期間が満了となる65歳になった時点で、死亡保険金と同額の満期保険金が支払われるんです。

つまり、保障期間中に万が一があったら死亡保障金を支払います、万が一がなければ満期が来た時点で満期保険金を支払います、という仕組みになっているわけですよ。

つか夫

なるほど!
死亡保障を付けるだけじゃなく、老後の資金を蓄えるって意味でも使える保険なんだね!

その通りです。死亡の保障もでき、掛け捨てでお金をムダにすることもない保険ですからね。

定期保険に終身保険、そして養老保険。生命保険の種類はこの3つだけです。ね、そんなに難しくないでしょう?

つか夫

ま、まだだよ!それぞれのメリットやデメリットの細かい特徴を教えてくれないと、僕が生命保険をちゃんと理解できたことにはならないよ!!

まぁ、確かに一理ありますね。では、それぞれの特徴を細かく説明しますね。

2.定期保険のメリット・デメリット

生命保険 メリット デメリット

まずは定期保険のメリット・デメリットから見ていきましょう。

2-1.定期保険のメリット

定期保険のメリットは以下の通りです。

  • 保険料が安い
  • 保障期間を選択できる
  • 保険の見直しがしやすい

定期保険の一番のメリットは、保険料が安いことですね。掛け捨て型の保険となっていますので、他の生命保険と比べて、月々の保険料が10倍以上安くなることもありますよ。

つか夫

10倍も!?
それは大きな差だね……。

それと、保障期間を自分で自由に選択できる点も、定期保険のメリットですね。家庭を持つまでは保険料の安い定期保険が良いからとりあえず10年間にしておくか、といった自由な選び方ができますよ。

また、ライフプランに合わせて保険の見直しがしやすいという一面もあります。もともと掛け捨て型である定期保険は、そもそも支払った保険料が戻ってくることはないので、保険の更新時・家庭を持った時、子どもが産まれた時などのタイミングで見直しがしやすいですよ。家計の経済状況からも臨機応変に保険を変えやすいですね。

2-2.定期保険のデメリット

一方で、定期保険には以下のデメリットがあります。

  • 満期保険金がない
  • 解約返戻金もない
  • 更新の度に保険料が上がっていく
  • 保障期間以外の保障が全くない

 

定期保険は、月々の保険料が安い分、満期時に支払われる満期保険金がありません。同時に、保険を途中解約した時に支払われる解約返戻金もありません。定期保険は掛け捨て型ですので、支払った保険料は、死亡保障以外では戻ってこないというわけですね。保険会社によっては解約返戻金があるところもありますが、ほとんど無いに等しいような金額ですので、あまり期待しない方が良いですよ。

それと、月々の保険料が安い定期保険ですが、更新をする度に料金はどんどん上がっていきます。保障期間が終われば、そのまま更新するか他の保険に見直すかしますよね?定期保険だと、更新をするタイミングで保険料がぐっと上がります。その時の健康状態や年齢によって増額の幅は変わりますが、それまでの2倍以上になることも十分にありえますよ。

つか夫

年齢が上がれば死亡する確率だって若いころと比べて上がるわけだし、保険料だって増えるよねそりゃ……。

あと、定期保険は保障期間以外の保障が全くないので注意してください。更新するか、他の保険に加入するかしないと、万が一亡くなってしまっても保険金を一切受け取ることができませんからね。

3.終身保険のメリット・デメリット

次は終身保険のメリット・デメリットを見ていきましょう。

3-1.終身保険のメリット

終身保険のメリットは、以下の通りです。

  • 死亡保障が一生涯続く
  • 解約返戻金がある
  • 保険料が変わらない

 

終身保険は、死亡保障が一生涯続くため、必ず死亡保険金を受け取ることができます。定期保険のように、保障期間を定めることがないですよ。

また、終身保険には解約返戻金があります。万が一保険を解約してしまっても、ある程度は支払った保険料が戻ってくるというわけですね。ただ、保険料の払込が終わる前に解約してしまうと、ほとんとの場合で元本割れ(支払った保険料よりも戻ってくる金額が少ないこと)が起こりますので、注意が必要です。

つか夫

解約返戻金は、いざという時の資金と考えておいた方が良さそうだね。

そうですね。それと、終身保険は保険料が変わらないので、払い終わるまでに保険料がいくら必要になるのかすぐにわかりますよ。

3-2.終身保険のデメリット

一方で、終身保険には以下のデメリットがあります。

  • 保険料が高い
  • 満期保険金がない
  • 保険の見直しがしにくい

 

終身保険は、定期保険に比べて月々の保険料がかなり高くなっています。定期保険と比べると、保険料の差が10倍以上になることもありますね。保険料の支払いが終わった後も死亡保障が一生続くので、保険料が高くなるのも仕方ありませんけどね。

それと、終身保険の保険金は、残された遺族のためのものなので、満期保険金はありません。老後の生活資金が欲しい場合は、解約返戻金を受け取ることになりますね。その場合には、保険料の支払いが終わったら、どこかの段階で解約の手続きが必要になりますよ。

また、終身保険は保険の見直しがしにくいという点もあります。解約返戻金があるとはいえ、保険料の支払いが終わっていない段階で解約してしまえば、元本割れを起こしてしまいますからね。満期までの期間が長ければ長いほど、元本割れの比率は大きくなりますよ。

4.養老保険のメリット・デメリット

最後に、養老保険のメリット・デメリットを見ていきましょう。

4-1.養老保険のメリット

終身保険のメリットは、以下の通りです。

  • 満期保険金がある
  • 解約返戻金が高額

 

養老保険の一番の魅力は、満期保険金があることですね。死亡保障が一定の期間付き、なおかつ保険期間満了時には支払った保険料以上の金額を受け取れる、これは大きなメリットですよ。

しかも、解約返戻金が高額なので、終身保険よりも途中解約がしやすいという一面もあります。

つか夫

養老保険だと、どのくらい解約返戻金が戻ってくるの?

保険会社によっても変わってきますが、加入してから1年で解約した場合でも、支払った保険料の約90%が解約返戻金として戻ってきますよ。

ちなみに終身保険だと、加入してから1年で解約した場合、戻ってくる解約返戻金は支払った保険料の約30%だとされています。こちらも保険会社によって金額が変わってきますけど、養老保険の方が解約返戻金がかなり高額になっていることがわかりますね。

4-2.養老保険のデメリット

一方で、養老保険には以下のデメリットがあります。

  • 保険料が高い
  • 予定利率が低い

 

満期保険金がある分、月々の保険料は高くなっています。定期保険や終身保険よりも割高になっているケースが多いですね。

また、養老保険は貯蓄性の高い保険なので資産運用に用いる人も多いのですが、昨今だと予定利率が低くなっています。なので、長い年月お金を貯蓄しておいても、結果的に貯蓄した期間に見合わない金額しか増えなくなってきているんですよ。

5.まとめ

  • 定期保険は、保障期間が決まっている生命保険
  • 終身保険は、死亡するまで保障が続く生命保険
  • 養老保険は、保障期間が決まっていて、なおかつ満期保険金がある生命保険
  • 各保険のメリット・デメリットは以下の通り
 

メリット

デメリット

定期保険

  • 保険料が安い
  • 保障期間を選択できる
  • 保険の見直しがしやすい
  • 満期保険金がない
  • 解約返戻金もない
  • 更新の度に保険料が上がっていく
  • 保障期間以外の保障が全くない

終身保険

  • 死亡保障が一生涯続く
  • 解約返戻金がある
  • 保険料が変わらない
  • 保険料が高い
  • 満期保険金がない
  • 保険の見直しがしにくい

養老保険

  • 満期保険金がある
  • 解約返戻金が高額
  • 保険料が高い
  • 予定利率が低い
節子

どうですか、こうして3つの種類から考えてみると、生命保険ってそこまで複雑じゃないでしょう?

つか夫

確かに、思っていたよりもややこしくなかったかも。

節子

これらに特約やオプションが付けば、確かにややこしくなるかもしれません。ですが、生命保険の基本的な構造を理解しておけば、特約やオプションの判断だって楽になると思いますよ。